デザイナーズブログ
アンジェラと、指一本の国際交流
2017/11/13 13:34
こんにちは、西川です。
 
 
 
今回は前回のブログと同じ日の午後の出来事。
 
 
 
しまなみ海道を自転車で旅する
 
赤い水玉の服を着た20代半ばと思しき美しい西洋人女性との間で交わした
 
指一本での瞬間芸的交際交流のお話であります。
 
 
 
小春日和のある一日、
 
次郎長(同僚の○○次郎次長)さんと、のんびり大三島を自転車で走っていると
 
赤い水玉の服を着た20代半ばと思しき美しい西洋人女性が道端で地図を広げている。
 
 
 
秋晴れの空の様に「こんにちは~」と爽やかに声を掛けて通り過ぎる私たちに
 
「ハイ!」と元気に笑顔を返す、
 
赤い水玉の服を着た20代半ばと思しき美しい西洋人女性。
 
 
 
しばらく次郎長さんとのんびり走っていると
 
先ほどの、赤い水玉の服を着た20代半ばと思しき美しい西洋人女性が・・・・
 
 
 
紙面の都合もあるので、今後彼女の事は
 
「アンジェラ」と呼ばせていただきます。
 
 
 
彼女に聞いた訳ではありませんが、
 
なんと無くそんな気がします。
 
雰囲気からしてきっと、
 
オーストラリアから来た「アンジェラ」に間違いありません。
 
 
 
のんびり、気ままに走る私と次郎長さんを、
 
颯爽と追い抜いていくアンジェラは
 
なにやらお急ぎの様子。
 
 
 
しばらく行くと分かれ道で道端の地図看板を見ながら
 
キョロキョロしている不安げな表情のアンジェラの姿が・・・
 
 
 
走りながら「 IMABARI? 」と声を掛けると
 
「 Yes! 」と応えるアンジェラ。
 
 
私と次郎長さんも今治方向へ走っていたので
 
進行方向を指さして
 
 
「 This Way! 」
 
 
とカッコ良く教えてあげる私に
 
 
「 OK!! 」
 
 
と力強く返す美しいアンジェラ。
 
 
 
よしよし、一日一膳! 日豪親善!!
 
 
 
今日もいいことをしたなぁ~
 
と、鼻歌交じりで気分良く走る私と次郎長さんを
 
またまた追い抜いていく健脚のアンジェラ。
 
 
 
また少し行くと、分かれ道でアンジェラが・・・
 
 
 
この時私はふと
 
 
 
「ひょっとすると
 
 豪州移民達の血を引くアンジェラは
 
 地図を見ながら自分の力で道を切り開き
 
 確信を持って進んで行くのが好きな
 
 好奇心旺盛で強い女性なのではないだろうか・・・!?」
 
 
 
などという勝手な妄想が瞬間的に頭を過ぎり
 
今回は声を掛けずに通り過ぎはしたものの・・・
 
 
 
振り返って見たアンジェラの顔は
 
やはり先ほどと同じ、不安げな表情に見えた。
 
 
 
さてさて、坂を下ったこの先の分かれ道、
 
ちょっと迷い易い分かれ道なんです。
 
 
 
今治は右折なんですが
 
私と次郎長さんは寄り道をするので
 
左折するんですよね~。
 
 
 
アンジェラの不安げな表情が少し気にはなっているんですが
 
異国を自転車で一人旅するくらいなので
 
まあ、道に迷うくらいは大した事では無いであろう・・・
 
 
 
と思いながら左折をしたところで
 
今降りてきた坂の方に目をやると・・・
 
 
 
ヒラヒラと美しいブロンドの髪をなびかせながら
 
アンジェラが下ってくるのが見えた。
 
 
 
「 おお~、アンジェラここで来たか!? 」
 
 
 
私と次郎長さんが左折したのを見て
 
彼女も左折すると拙いなぁ~、
 
と思って見ているとアンジェラが私の方を見た。
 
 
 
「 良し良しアンジェラ、いいタイミング!」
 
 
 
とっさに後ろを指さして
 
 
 
「 あっち!あっち!! アンジェラはあっちだよ~!!!」
 
 
 
という雰囲気の大げさな ジェスチャー をしてあげると、
 
 
 
大きな声で
 
 
「 Tha~nks!!! 」
 
 
と叫びながら、
 
 
 
今度は立ち止まることなく
 
 
 
アンジェラは笑顔で今治方面へ消えていきました。
 
 
 
その後アンジェラはどうなったのか、
 
 
アンジェラは今どこで何をしているのか、
 
 
そもそもあの、赤い水玉の服を着た20代半ばと思しき美しい西洋人女性は
 
本当に20代半ばの豪州出身で、名前はアンジェラなのだろうか・・・
 
 
 
今となっては知る由もありません。
 
 
 
でも、恐らく間違い無いと思える唯一のことは
 
分かれ道の度に立ち止まって地図を見ていた彼女が
 
あの分かれ道では立ち止まらなかった。
 
 
 
たった二回、ほんの一瞬のやり取りでしたが
 
この日本人は信用出来ると感じてくれたのだと思います。
 
 
 
彼女の旅の中で
 
日本の印象はプラスマイナスあるでしょうが・・・
 
 
 
この瞬間はポイントゲットだったに違い無い! 
 
よしよし。
 
と勝手に悦に入る私です。
 
 
 
ではでは・・・
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