こんにちは、西川です。
今回は前回のブログと同じ日の午後の出来事。
しまなみ海道を自転車で旅する
赤い水玉の服を着た20代半ばと思しき美しい西洋人女性との間で交わした
指一本での瞬間芸的交際交流のお話であります。
小春日和のある一日、
次郎長(同僚の○○次郎次長)さんと、のんびり大三島を自転車で走っていると
赤い水玉の服を着た20代半ばと思しき美しい西洋人女性が道端で地図を広げている。
秋晴れの空の様に「こんにちは~」と爽やかに声を掛けて通り過ぎる私たちに
「ハイ!」と元気に笑顔を返す、
赤い水玉の服を着た20代半ばと思しき美しい西洋人女性。
しばらく次郎長さんとのんびり走っていると
先ほどの、赤い水玉の服を着た20代半ばと思しき美しい西洋人女性が・・・・
紙面の都合もあるので、今後彼女の事は
「アンジェラ」と呼ばせていただきます。
彼女に聞いた訳ではありませんが、
なんと無くそんな気がします。
雰囲気からしてきっと、
オーストラリアから来た「アンジェラ」に間違いありません。
のんびり、気ままに走る私と次郎長さんを、
颯爽と追い抜いていくアンジェラは
なにやらお急ぎの様子。
しばらく行くと分かれ道で道端の地図看板を見ながら
キョロキョロしている不安げな表情のアンジェラの姿が・・・
走りながら「 IMABARI? 」と声を掛けると
「 Yes! 」と応えるアンジェラ。
私と次郎長さんも今治方向へ走っていたので
進行方向を指さして
「 This Way! 」
とカッコ良く教えてあげる私に
「 OK!! 」
と力強く返す美しいアンジェラ。
よしよし、一日一膳! 日豪親善!!
今日もいいことをしたなぁ~
と、鼻歌交じりで気分良く走る私と次郎長さんを
またまた追い抜いていく健脚のアンジェラ。
また少し行くと、分かれ道でアンジェラが・・・
この時私はふと
「ひょっとすると
豪州移民達の血を引くアンジェラは
地図を見ながら自分の力で道を切り開き
確信を持って進んで行くのが好きな
好奇心旺盛で強い女性なのではないだろうか・・・!?」
などという勝手な妄想が瞬間的に頭を過ぎり
今回は声を掛けずに通り過ぎはしたものの・・・
振り返って見たアンジェラの顔は
やはり先ほどと同じ、不安げな表情に見えた。
さてさて、坂を下ったこの先の分かれ道、
ちょっと迷い易い分かれ道なんです。
今治は右折なんですが
私と次郎長さんは寄り道をするので
左折するんですよね~。
アンジェラの不安げな表情が少し気にはなっているんですが
異国を自転車で一人旅するくらいなので
まあ、道に迷うくらいは大した事では無いであろう・・・
と思いながら左折をしたところで
今降りてきた坂の方に目をやると・・・
ヒラヒラと美しいブロンドの髪をなびかせながら
アンジェラが下ってくるのが見えた。
「 おお~、アンジェラここで来たか!? 」
私と次郎長さんが左折したのを見て
彼女も左折すると拙いなぁ~、
と思って見ているとアンジェラが私の方を見た。
「 良し良しアンジェラ、いいタイミング!」
とっさに後ろを指さして
「 あっち!あっち!! アンジェラはあっちだよ~!!!」
という雰囲気の大げさな ジェスチャー をしてあげると、
大きな声で
「 Tha~nks!!! 」
と叫びながら、
今度は立ち止まることなく
アンジェラは笑顔で今治方面へ消えていきました。
その後アンジェラはどうなったのか、
アンジェラは今どこで何をしているのか、
そもそもあの、赤い水玉の服を着た20代半ばと思しき美しい西洋人女性は
本当に20代半ばの豪州出身で、名前はアンジェラなのだろうか・・・
今となっては知る由もありません。
でも、恐らく間違い無いと思える唯一のことは
分かれ道の度に立ち止まって地図を見ていた彼女が
あの分かれ道では立ち止まらなかった。
たった二回、ほんの一瞬のやり取りでしたが
この日本人は信用出来ると感じてくれたのだと思います。
彼女の旅の中で
日本の印象はプラスマイナスあるでしょうが・・・
この瞬間はポイントゲットだったに違い無い!
よしよし。
と勝手に悦に入る私です。
ではでは・・・